2013年1月29日火曜日

大学のくくり方、グルーピングについて

私立大学のくくり方、グルーピング(?)にはいろいろあるものですね。

早慶
早稲田大学、慶応大学

MARCH
明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学

関関同立
関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学

(↑このへんまでは、多くの人に認知されているかと思います。)

成成明学
成蹊大学、成城大学、明治学院大学

日東駒専
日本大学、東洋大学・駒澤大学、専修大学

大東亜帝国
大東文化大学、東海大学、亜細亜大学、帝京大学、国士舘大学(または國學院大學)

関東上流江戸桜
関東学園大学、上武大学、流通経済大学、江戸川大学、桜美林大学

中東和平
中央学院大学、東京国際大学、和光大学、平成国際大学

もはやこのあたりまでくると、グルーピングの必要があるのかと、疑問を抱きます。

以前にも書きましたが、国立大学法人には、旧帝国大学(旧帝大)というグループが存在しています。
設立された順に、挙げると、東京大学、京都大学、東北大学、九州大学、北海道大学、大阪大学、名古屋大学ですね。

学生だけでなく、大学教員もこうしたグループを意識することだってあるようです。
早慶、MARCH、関関同立レベルでは特にそうかもしれません。
良い意味で競い合うライバルがいるということは好ましいことなのでしょう。


2013年1月24日木曜日

任期付き採用の是非(大学教員の公募)

現在は、大学の教員として働くことを目指す人にとって非常に厳しい状況が続いています。
大学院で学位(博士)を取得し、業績をそれなりに積んで来たにもかかわらず、公募に出しては不採用、いわゆる「ますます通知」ばかりをもらっている人たちが私の周りにも沢山います。
彼らの顔を思い浮かべると、必ずしも研究能力が優れているということだけで採用を勝ち取ることはできないということを改めて感じます。

そんな状況の中にあっても、ひたすら闘い続けた若人の幾人かは大学教員という地位を得ています。
ところが、その「採用」は、「任期付き採用」である割合が近年ますます高まっているように感じます。

実際に、公募情報を眺めていると、「任期あり」の文字をよく見かけます。
期間が定められた研究プロジェクトの特任ポストである場合、「任期あり」というのは、当然でしょう。
しかし、大学の学部やセンターの専任ポストであるにもかかわらず、「任期あり」としている公募が意外にも多いのです。

おおよそ2~5年の任期を付け、「再任あり」とか「再任なし」といった情報がくっついています。
それぞれの公募にやんごとなき事情があるのでしょうが、しっかりとした研究者を採る、あるいは、安定的な部署の運営のことを考えると、こうした「任期付き採用」はいかがなものでしょうか。

経営上仕方ない場合もあるのでしょうが、特に若手に対し、「いつでもクビにできるんだぞ」という脅しの意味で任期を付けているケースでは、決していい結果をもたらさないでしょう。

教員は大学を信頼せず、優秀な人材はすぐに流出すると思います。

皆さんはいかがお考えでしょうか。

2013年1月22日火曜日

国立か私立か(大学教員の公募・職場選び)

大学の教員にとって、どの大学で仕事(研究・教育)をするのかということは、とても重要なことだと思います。
同じ「大学教員」であっても、所属する大学が違えば、「研究できる/研究はとてもできない」という違いがあるのは当然ですし、同じ職位でも年収で2倍以上の差が生じることも珍しくないのです。
職場としての大学選びの視点は複数ありますが、よく比較されるのが、「国立と私立」です。
大学の教員になるなら、国立の大学で働くのがよいか、私立の大学で働くのがよいのか、ということです。
何を重視するかによって、その答えは違ってきますが、私の分野の場合、私立に恵まれた環境が多いといえます。
ただし、どの私立大学でもよいというわけではありません。(←ここ最重要!)
定員割れで、経営が危うい過半数の私大のことを言っているわけでは決してありません。
あくまで、多くの学生に志願され、経営も安定している、都市部の大手の私立大学(そんな大学は数えるほどしかありませんが)の教員になることができれば、非常に恵まれた環境の中で、研究・教育ができるのです。

あくまで私の場合ですが、次に恵まれた環境はおそらく、旧帝国大学ということになります。すなわち国立の一部の大学ですね。
ただ、法人化以降、何かと不便なことが多いらしく、あまり良い話を聞かなくなりましたね。(理系の場合は、研究設備等の関係で旧帝大がもっともよい環境である可能性が高いかもしれません。)
「旧帝大の教員だぞ」と威張りたい人にとっては、ここがもっとも良い環境となるでしょう。
出身大学で働きたいという思いが強くなり、その願いが叶えば、私もここに帰ることになります。(今のところ、そのような気持ちは皆無ですが。)

それ以外となると、国立、私立という枠組みでの判断は難しくなります。
あとは、研究環境や待遇などを考慮して、個々に判断することになるでしょう。
ただ、規模が小さく、志願者も少なく、研究者ではない教員が多い大学(?)で働くことになると、とても苦しいものです。(私もこのような「だいがく」に所属していたことがありました。)
一応、「大学の先生」なのに、この先、安定した生活ができるのかという心配をしなければならない状況は辛いものです。

公募で研究職に就くこと自体がかなり厳しい状況ですが、「どこでもよい」という考え方も危険なのです。

2013年1月20日日曜日

公募での大学選び

大学の教員になりたい、または、現在大学の教員で、別の大学に移りたいと考えたとき、多くの人は、各大学の公募情報をチェックするでしょう。
分野にもよりますが、1年間に自分が応募できそうな公募は複数あると思います(ひどく限定しすぎなければですが)。
その際、皆さんなら、どのような大学に応募する(したい)でしょうか。
「大学など選んでられない!」という声も聞こえてきそうですが、長く勤めることになるかもしれない職場選びです。候補が複数ある場合には、少し慎重な態度も必要かと思います。
ひたすら応募し、苦労して内定を得ても、着任前になって詳細なことがわかってくると、行くのを断るというケースも少なくないようです。
応募の時は、「どこでもいい」と思っていても、着任するとなると、待遇や大学の雰囲気、評判、内部の人間関係のことを考え、やめておこうとなることがあるのです。
そんなことになると、よけいな労力を費やし、どっと疲れます。

では、応募する時点でどのようなことを考えておくべきなのでしょうか。

人によってさまざまでしょうが、おもに以下のようなことが考えられます。

自分の専門性と所属する学部、学科、研究室との相性。

研究を続けていきたいと思っている人は、この点は大切にしないと、後々苦しむ可能性があります。特に、その大学に長く勤める可能性があるのならば、特に慎重になるべきでしょう。

待遇(給料、ボーナス、研究費等)

これは、応募の時点でははっきりとわからないことが多いのですが、一般的な評判や本、ネットで可能な限り調べておく必要があるでしょう。
採用が決まり、いざ着任というときに示された給料が低すぎて、断るケースはよくあります。

大学の将来性、経営状態

現在日本には800近くの大学があり、多くの大学が定員割れという問題を抱え、経営も悪化しています。
国立、公立、私立に限らず、これからのその大学の将来のことを考えたほうがいいでしょう。
具体的には、大学の規模、学生数、志願者数、収支等の情報くらいはは把握しておいたほうがいいと思います。
特に若い人は、これから「潰れない」ということを意識した大学(職場)選びをしたほうが得策。
もちろん、将来性のある「潰れない」大学の教員公募には、数百、数千の応募があるでしょうから、専任教員の席をゲットするのは容易ではないでしょう。