2012年10月24日水曜日

割愛について

この時期になると、教授会の議題に「割愛」の承認なるものが登場します。
大学に勤務する研究者を別の大学が採用する場合、割愛願いを出します。(最近では出さないところもあります。)
割愛をお願いするとは、大学教員の人事特有のもので、「優秀な人材で惜しいでしょうが、私どもにお譲りください(手放してください)」というお願いをすることです。
形式的になっている場合が多いのですが、たまに、この割愛の承認を拒否するということも起きるようです。
移りたい大学から採用されることが決まっても、勤務している大学を出るということは、そう簡単なことではないのですね。人間関係は複雑ですので。
最終的には辞表を提出して退職し、別の大学に移れば良いのですが、中には、割愛承認がなければ、内定を取り消すということもあるようです。
職業選択の自由、若い研究者の将来などのことを考えれば、いろいろ大変なのでしょうが、割愛を願われた大学側は潔く承認して欲しいものです。