2013年1月20日日曜日

公募での大学選び

大学の教員になりたい、または、現在大学の教員で、別の大学に移りたいと考えたとき、多くの人は、各大学の公募情報をチェックするでしょう。
分野にもよりますが、1年間に自分が応募できそうな公募は複数あると思います(ひどく限定しすぎなければですが)。
その際、皆さんなら、どのような大学に応募する(したい)でしょうか。
「大学など選んでられない!」という声も聞こえてきそうですが、長く勤めることになるかもしれない職場選びです。候補が複数ある場合には、少し慎重な態度も必要かと思います。
ひたすら応募し、苦労して内定を得ても、着任前になって詳細なことがわかってくると、行くのを断るというケースも少なくないようです。
応募の時は、「どこでもいい」と思っていても、着任するとなると、待遇や大学の雰囲気、評判、内部の人間関係のことを考え、やめておこうとなることがあるのです。
そんなことになると、よけいな労力を費やし、どっと疲れます。

では、応募する時点でどのようなことを考えておくべきなのでしょうか。

人によってさまざまでしょうが、おもに以下のようなことが考えられます。

自分の専門性と所属する学部、学科、研究室との相性。

研究を続けていきたいと思っている人は、この点は大切にしないと、後々苦しむ可能性があります。特に、その大学に長く勤める可能性があるのならば、特に慎重になるべきでしょう。

待遇(給料、ボーナス、研究費等)

これは、応募の時点でははっきりとわからないことが多いのですが、一般的な評判や本、ネットで可能な限り調べておく必要があるでしょう。
採用が決まり、いざ着任というときに示された給料が低すぎて、断るケースはよくあります。

大学の将来性、経営状態

現在日本には800近くの大学があり、多くの大学が定員割れという問題を抱え、経営も悪化しています。
国立、公立、私立に限らず、これからのその大学の将来のことを考えたほうがいいでしょう。
具体的には、大学の規模、学生数、志願者数、収支等の情報くらいはは把握しておいたほうがいいと思います。
特に若い人は、これから「潰れない」ということを意識した大学(職場)選びをしたほうが得策。
もちろん、将来性のある「潰れない」大学の教員公募には、数百、数千の応募があるでしょうから、専任教員の席をゲットするのは容易ではないでしょう。